スナップフィット計算機 – Snap-Fit Calculator | swiftwand.ai
🧩 スナップフィット計算機
3Dプリントで作るカンチレバー(片持ち)スナップの腕の長さ・厚み・かかり量から、根元のひずみが素材の限界に収まるかを判定し、はめる力・外す力を概算します。折れそうなときは「腕を何mm伸ばせばいいか」も出します。
根元のひずみ ε は梁の式で求めます。一定の厚み: ε = 1.5 × t × y ÷ L² 先端で厚み半分: ε = t × y ÷ (1.09 × L²)。ひずみはかかり量と厚みに比例し、腕の長さの2乗に反比例します。折れそうなら太くするより長くするのが効きます。
たわませる力 P = b × t² × E × ε ÷ (6 × L)、はめる力・外す力 W = P × (μ + tanα) ÷ (1 − μ × tanα)。分母が0以下になる角度では、力をかけても爪がたわまず外れません(自己ロック)。
許容ひずみの初期値は、印刷した試験片の値から「引張強さ ÷ ヤング率」と「破断伸びの半分」の小さいほうを取り、繰り返し開け閉めする場合はさらに0.6倍しています(樹脂メーカーの設計ガイドが頻繁な着脱に勧める割合)。どちらもこのツールの安全側の目安です。
| 素材 | ヤング率 (MPa) 寝かせ / 立て | 引張強さ (MPa) 寝かせ / 立て | 破断伸び (%) 寝かせ / 立て | 許容ひずみ (%) 一度だけ・寝かせ / 立て |
|---|---|---|---|---|
| PLA | 3427 / 3065 | 52.3 / 40.5 | 6.3 / 1.8 | 1.53 / 0.90 |
| PETG | 2117 / 1899 | 50.8 / 42.8 | 8.4 / 3.3 | 2.40 / 1.65 |
| ABS | 2247 / 2081 | 33.4 / 29.7 | 17.9 / 3.1 | 1.49 / 1.43 |
| PC | 2497 / 2371 | 69.1 / 52.8 | 4.8 / 2.7 | 2.40 / 1.35 |
| ナイロン(乾燥) | 2703 / 2209 | 78.0 / 45.8 | 12.7 / 1.3 | 2.89 / 0.65 |
| ナイロン(吸湿) | 724 / 660 | 34.3 / 13.7 | 13.2 / 1.7 | 4.74 / 0.85 |
※値は Polymaker の公表値(PolyLite PLA / PETG / ABS / PC、PolyMide CoPA。ISO 527)。メーカー自身が「設計値ではなく比較用」としているとおり、銘柄・印刷条件で大きく変わります。立て印刷の値が小さいのは層の継ぎ目で割れるためです。TPU は大きくたわむので梁の式が当てはまらず、対象外にしています。
※この計算は相手側が変形しない前提の概算です。実際の外す力は相手側のたわみで軽くなることが多いので、最後は実物で50回ほど開け閉めし、根元が白くならないかを確かめてください。
出典: Polymaker PolyLite PLA・PETG・ABS・PC・PolyMide CoPA の技術データシート、Bayer MaterialScience「Snap-Fit Joints for Plastics – A Design Guide」(テーパー形状の係数1.09・力の式・頻繁な着脱は約60%)、Hubs: How to design snap-fit joints for 3D printing(幅5mm以上・根元の丸みは厚みの0.5倍以上)。2026年10月確認。
設計の考え方(なぜ長さが効くのか、素材と印刷の向きの選び方、フィレットとテーパー)は スナップフィット 設計入門 2026 で詳しく解説しています。蓋をネジ・スナップ・ヒンジのどれで留めるかは 蓋の開け閉めをどう設計するか へ。
このツールは 無料ツール集 の一つです。関連: 熱収縮率計算機・フィラメント選び診断・3Dプリント トラブル診断