知識がなくても始められる、AIと共にある豊かな毎日。
AI 学習・資格

Agentic Architect の出題範囲の新しい製品を AI はどこまで知っているか — 試験ガイドの 28 項目を公式ドキュメントで照合した

ゲンキ

Google Cloud の Professional Agentic Architect の試験ガイドは、4 ページ目に「対象ツール」の一覧を置いている。並ぶのは 28 項目で、BigQuery や Cloud Run のようになじみのあるサービスの間に、Agent Gateway、Agent Registry、Skill Registry、Agents CLI といった新しい名前が混ざる。Agentic Architect の出題範囲を AI に説明させながら勉強しようとすると、最初に気になるのは、AI の知識がこれらの新しい製品にどこまで追いついているかだ。しかも Google は 2026 年 4 月 22 日に Vertex AI(現 Gemini Enterprise Agent Platform)の製品名を改めており、同じ製品が古い資料と新しい資料で別の名前で書かれている。

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

そこで、試験ガイドの 28 項目を 1 項目ずつ claude -p(Claude Sonnet 5.5)に説明させ、2026 年 10 月 12 日に取得した Google Cloud の公式ドキュメントと照合した。資料を渡さずに聞く条件(A)と、その項目の公式ページを添えて聞く条件(B)の 2 通りを、各条件 1 回ずつ実行した。

先に結果を書く。この実行では、A でも定義が公式資料と矛盾した項目は 0 で、28 項目中 18 項目の定義が正しかった。新しいエージェントの製品については、「知らない」と答えるか、推測だと断ってから答えた。一方で、旧 Vertex AI からの改称はモデルの知識の締切(2026 年 6 月)より前の出来事なのに、A は Model Garden と RAG Engine を旧 Vertex AI の名前で答えた。B では定義が 28 項目すべてで正しくなり、旧名のある 10 項目の名前もすべて現在の名前になった。ただし提供の状態(GA かプレビューか)は、採点した 24 項目のうち 22 項目で Unknown になった。GA のサービスのページには「GA」と書かれていないためである。

当サイトはこの試験を受けていない。本記事が扱うのは試験問題ではなく、試験ガイドが挙げる道具の名前・定義・提供の状態である。2026 年 10 月時点では、一般受験の申込は 11 月 2 日に始まり、受験の開始は 11 月中旬とされている。資格の全体像と準備の計画は Google Cloud の Professional Agentic Architect は何を証明する資格なのか — 11月の一般提供までに準備する4週間の全体設計(2026-10-19 公開) にまとめた。

目次
  1. 試験ガイドの 28 項目には、改称された製品と新しい製品が並ぶ
  2. Agentic Architect の出題範囲を公式ドキュメントで正解表にした
  3. 照合の条件 — 資料なし(A)と公式ページあり(B)
  4. 結果 — 資料なしでも定義に矛盾は無く、新しい製品は「知らない」と答えた
  5. 改称は知識の締切より前なのに、資料なしでは旧名で答えた
  6. 公式ページを渡すと、定義と名前は揃い、状態は Unknown に寄った
  7. 名前の対訳表 — 旧名から現在の名前へ
  8. AI に聞く前に公式資料を渡す — 照合の結果から組む学び方
  9. この実測で言えないこと
  10. まとめ — Agentic Architect の出題範囲は、公式資料を渡してから AI に聞く
  11. 参照
忍者AdMax

試験ガイドの 28 項目には、改称された製品と新しい製品が並ぶ

試験ガイドの 28 項目には、改称された製品と新しい製品が並ぶ

試験ガイドは英語の PDF で、本文は 4 ページある。最後のページに「The following tools are in scope for this exam:」という一文があり、その下に 28 行の一覧が続く。本記事では行の数に合わせて「28 項目」と数える。9 行目の「Agentic protocols (e.g., Agent2Agent [A2A], MCP)」のように 1 行に 2 つの規格を含む行があるので、製品の数とは一致しない。

PDF の本文には改訂日が書かれていない。ファイルに記録された作成日は 2026 年 8 月 31 日だが、それが改訂日とは限らないので、本記事では「2026 年 10 月 12 日に取得した版」として扱う。

28 項目を性質で分けると、おおまかに次の 3 つになる。

  1. エージェントに限らない Google Cloud の基盤のサービス: BigQuery、Cloud Run、Cloud SQL、Cloud Storage、Firestore、Google Kubernetes Engine (GKE)、Memorystore for Redis、Google Cloud Observability、Sensitive Data Protection
  2. 旧 Vertex AI の名前から変わった製品: Agent evaluation(名前が変わったのは、関わる評価サービス)、Agent Retrieval and Vector Search 1.0、Agent Runtime、Agent Search、Model Garden、RAG Engine
  3. エージェントを作り、つなぎ、統制するための製品と規格: Agent Development Kit (ADK)、Agent Gateway、Agent Identity、Agent Registry、Agentic protocols(A2A と MCP)、Agents CLI、Antigravity、Auth Manager、Gemini Enterprise、Gemini LLMs、Model Armor、Model Context Protocol (MCP) servers、Skill Registry

1つ目のグループにも、エージェント向けの変化はある。BigQuery・Cloud Run・Cloud SQL・Cloud Storage などには、Google が運用するリモートの MCP サーバーが用意されている(BigQuery なら bigquery.googleapis.com/mcp)。GKE には、信頼できないコードを隔離して動かす Agent Sandbox の手順がある。とはいえ、名前と状態が大きく動いているのは2つ目と3つ目のグループだ。なお、試験ガイドの 2.1 には Claude Code の名前も出てくるが、28 項目には入っていない。

Agent Platform は旧 Vertex AI の発展形として名前を改めた

試験ガイドの本文は、「Agent Platform Memory Bank」「Agent Platform Gen AI evaluation service」のように、Agent Platform の名前で書いている。Agent Platform は Gemini Enterprise Agent Platform の略で、Google はこれを、企業向けの AI エージェントとモデルを使う仕組みを作り、デプロイし、統制し、最適化するための統合されたプラットフォームと説明する。そのうえで、これを旧 Vertex AI の発展形(evolution)と位置づけている。

2026 年 4 月 22 日のリリースノートには、Vertex AI → Gemini Enterprise Agent Platform という名前の変更と、Agent Platform の最初のリリースが並ぶ。同じ日に、旧 Vertex AI と Agent Builder は Agent Platform の一部になったと書かれている。同じ日の、コンソールのメニューの変更を告げる項目も、Agent Platform の名前の後ろに「formerly」と旧名を添えている。公式の言い方は「発展」と「一部になった」であり、製品が廃止されたわけではない。

本記事では、このあと改称前の名前を製品名として挙げるときは、「旧 Vertex AI Model Garden」のように頭に「旧」を付ける。新しい名前と取り違えないためである。

Agent Platform は Build・Scale・Govern・Optimize の 4 本の柱で構成され、エージェントの評価は Optimize の柱に入る。気をつけたいのは、試験ガイドが旧名を添えているのが Agent Runtime(旧 Agent Engine)と Agent Search(旧 Vertex AI Search)の 2 つだけという点だ。Model Garden や Vector Search の改称は、試験ガイドには書かれていない。少し前の教材やブログを読むと、試験ガイドに無い名前に出会うことになる。

Gemini Enterprise と Gemini Enterprise Agent Platform は別の製品

名前が似ていて混同しやすいのが、18 行目の Gemini Enterprise だ。Gemini Enterprise は、社内の検索、AI アシスタント、エージェントのプラットフォームを兼ねる、業務の利用者向けの製品である。前身は Google Agentspace で、2025 年 10 月 9 日のリリースノートで、Agentspace は Gemini Enterprise の一部になったと告げられた。

これに対して Gemini Enterprise Agent Platform は、上で見たとおり旧 Vertex AI の発展形で、エージェントを作る側の基盤だ。Agentspace の改称は 2025 年 10 月、Agent Platform の改称は 2026 年 4 月で、別々の出来事である。Agentspace が 2026 年 4 月に Agent Platform へ統合されたわけではない。

旧 Vertex AI からの改称や、Gemini Enterprise との違いのように、Google Cloud の製品どうしの関係を日本語で一通り整理しておきたい人には、次の一冊がある。名前が動いている範囲なので、読むときは公式ページの現在の名前と突き合わせたい。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

Agentic Architect の出題範囲を公式ドキュメントで正解表にした

Agentic Architect の出題範囲を公式ドキュメントで正解表にした

照合の基準として、28 項目それぞれについて、公式の一文の定義、2026 年 10 月 12 日時点の提供の状態、旧名と改称の日付を、Google Cloud の公式ドキュメントの原文で確かめた表を作った。本記事ではこれを正解表と呼ぶ。出典は各製品の概要のページ、Agent Platform のリリースノート、Agent Platform の名前の変更をまとめたページで、オープンソースの ADK と A2A は公式サイトと GitHub のリリースを見た。第三者の解説記事は使っていない。

状態の書き方

状態は、一般提供(GA)、プレビュー、限定プレビュー、オープンソースとして公開中、の 4 つで書いた。ここで注意が要るのは、Google Cloud の文書が GA のページに何も表示しないことだ。プレビューのページには「Pre-GA Offerings Terms」の対象であるという表示が出るが、GA のページにはそれに当たる表示が無い。

そのため、BigQuery のように長く提供されているサービスの多くは、GA と明記した原文を取れなかった。状態を採点した 24 項目(採点しなかった 4 項目は「判定のしかた」の節で書く)の正解を、根拠で分けると次のようになる。

  • GA と明記したリリースノートの項目で確かめた(4 項目): Agent Gateway、Agent Registry、Agent Identity、Auth Manager。Auth Manager の GA は、Agent Platform ではなく IAM のリリースノートに出ている
  • Pre-GA の表示と公開プレビューの告知で確かめた(1 項目): Skill Registry
  • リリースの記録で公開中と確かめた(3 項目): ADK、Agents CLI、Antigravity
  • 「Pre-GA の表示が無い」ことから GA と推定した(16 項目): 1 つ目のグループの 9 つの基盤のサービスと、Agent evaluation、Agent Retrieval and Vector Search 1.0、Agent Runtime、Agent Search、Gemini Enterprise、Model Armor、Model Garden

正解表の状態の多くは、この推定に依っていることを先に断っておく。

公式資料どうしで食い違う点は、採点の扱いを先に決めた

公式資料を読み比べると、資料どうしで食い違う点や、公式の原文が取れない点が 10 あった。

  • ADK の対応言語: Agent Platform の文書は Python・TypeScript・Go・Java の 4 言語、ADK の公式サイトは Kotlin を足した 5 言語と書く
  • 評価サービスの新しい名前: 名前の変更の表は「Gemini Enterprise Agent Platform Evals」、リリースノートは「Gen AI evals」、試験ガイドは「Agent Platform Gen AI evaluation service」と、3 通りに割れる
  • Agent Search の改称が済んだか: 名前の変更の表とリリースノートは改称済み、サポートのページは「改称の途中で、内容を更新している」と書く
  • RAG Engine の状態: リージョンによって GA・プレビュー・許可リストが分かれる
  • Agents CLI のサブコマンド: 正解表では導入のコマンドしか照合していない
  • Google Cloud Observability の旧名: 旧名を書いた公式の原文が取れなかった
  • Antigravity の「App」: 試験ガイドは「CLI, SDK, App」と書くが、公式文書のホームが挙げる面はデスクトップの Antigravity 2.0、CLI、SDK、IDE の 4 つ(ほかに既存のエディター向けの IDE 拡張がある)で、App がどれを指すかを書いた原文が無い
  • Gemini の最新のモデル: 知識の締切の後に新しいモデルが GA になった
  • MCP servers の状態: Google Cloud の MCP サーバーの一覧に、GA とプレビューが混在する
  • Agent Runtime の旧名の残り: 改称の後のリリースノートにも「Agent Engine」が出てくる

採点での扱いは、実行の前に点ごとに決めた。たとえば ADK の言語の数や、RAG Engine と MCP servers の状態は採点しない。評価サービスの新しい名前は 3 通りのどれを答えても名前では減点しないが、評価サービスの旧名だけを答えた場合は、古い名前として数える。Antigravity は 4 つの面のどれかを挙げれば可とした。Agent Runtime の「Agent Engine」は、公式資料に残っていても古い名前として数えた。

モデルの知識の締切と、締切の前後の出来事

比べた Claude Sonnet 5.5 は、Anthropic のモデル一覧で、reliable knowledge cutoff と training data cutoff がどちらも 2026 年 6 月になっている。月までしか書かれていないので、本記事ではこれを「知識の締切は 2026 年 6 月」と書く。28 項目に関わる出来事を、締切の前後で並べると次のようになる。

日付出来事知識の締切との関係
2025 年 10 月 9 日Google Agentspace が Gemini Enterprise の一部になる前
2026 年 4 月 22 日Vertex AI(現 Agent Platform)の製品名を改め、Gemini Enterprise Agent Platform として最初のリリース。同じ日に Agents CLI を発表前
2026 年 4 月 22 日Agent Identity が GA、Agent Identity auth manager がプレビューになる前
2026 年 5 月 19 日Skill Registry が公開プレビューになる前
2026 年 6 月 18 日Agent Gateway と Agent Registry が GA になる同じ月(境界)
2026 年 6 月 24 日Agent Gateway の上で使う Model Armor が GA になる同じ月(境界)
2026 年 7 月 28 日MCP の仕様の 2026-07-28 版。ステートレスなプロトコルに変わる後
2026 年 8 月 22 日Agent Identity auth manager と、Agent Identity の管理用の API が GA になる後
2026 年 8 月 31 日試験ガイドの PDF の作成日後
2026 年 9 月 30 日Agent Gateway と Cloud Trace の連携がプレビューになる後
2026 年 10 月 20 日Gemini 2.5 の 3 モデルの退役日(本記事の公開日)後

このほか、Gemini 3.6 Flash から 3.8 Flash までが GA になったのも締切の後である。今回のように検索も資料も使わない構成では、締切の後の変化を AI は学習から知ることができないので、A が「知らない」と答えても誤りに数えない。締切と同じ月の変化は、知っていても知らなくてもおかしくないので「境界」として分けて示した。

照合の条件 — 資料なし(A)と公式ページあり(B)

照合の条件 — 資料なし(A)と公式ページあり(B)

聞き方

claude -p を --model sonnet で動かした。出力に記録されたモデルの ID は claude-sonnet-5-5 である。システムプロンプトを「You are a careful assistant.」の 1 文に差し替え、ツール、MCP、設定ファイルを読み込まない最小の構成にし、1 回の呼び出しで 1 項目だけを聞いた。試験ガイドの表記をそのまま渡し、2026 年 10 月時点の情報として、次の形の JSON で答えさせた。

{
  "definition": "何をするものかを日本語で一文",
  "current_official_name": "現在の正式な製品名(英語)",
  "former_names": ["旧名があれば英語で"],
  "status": "GA | Preview | Private Preview | Open source release | Unknown",
  "confidence": "high | medium | low"
}

質問文には、知らないことや自信のないことは推測で埋めず、状態を Unknown にするよう書いた。条件 B では、これに加えて、その項目の公式ページの本文(1 ページにつき 15,000 字まで)と、Agent Platform の名前の変更のページを添え、資料だけを根拠に答え、書かれていないことは Unknown とするよう指示した。添えたページは、正解表と同じ 2026 年 10 月 12 日に取得したものだ。

判定のしかた

定義は、1 項目ずつ正解表の公式の一文と読み比べ、次の 5 つに分けた。

分類意味
正しい公式の定義の要点を押さえている
推測と断って答え、推測は正しい推測であることを断ったうえで答え、内容は公式と合う
要点が抜けた公式と食い違いはしないが、定義の中心が欠けている
知らないと答えた定義を答えなかった
公式と矛盾公式資料と食い違う説明をした

「公式と矛盾」は、公式資料と食い違う説明に限って使う。公式資料に見当たらないだけの説明は、それが存在しないことの証明にはならないので、この分類には入れない。

名前と状態は、スクリプトで機械的に数えた。名前は、旧名がある 10 項目について、答えた現在の名前と定義の文に旧名が入っているかを見た。Agent Platform の上にある項目では、製品の旧名に加えて基盤の旧名(旧 Vertex AI)も旧名に数えたので、製品としての旧名が無い Agents CLI と Gemini LLMs もこの 10 項目に入る。「formerly …」や「旧 …」と断って旧名を添えただけの答えは、旧名を使ったとは数えていない。状態は、28 項目から 4 項目を除いた 24 項目で採点した。除いたのは、規格であって製品の提供の状態を持たない Agentic protocols、GA とプレビューのモデルが混在する Gemini LLMs、製品ごとに状態が違う MCP servers(実行の前に決めた)、リージョンで状態が違う RAG Engine の 4 つである。A2A と MCP は、試験ガイドの書き方に合わせて 1 項目として扱った。

なお、条件 B の 1 回目は、ページの本文を取り出す処理の不備で、プレビューのページにある Pre-GA の表示が落ちていた。取り出しを直して B だけをやり直し、1 回目の答えは集計に使っていない。

結果 — 資料なしでも定義に矛盾は無く、新しい製品は「知らない」と答えた

結果 — 資料なしでも定義に矛盾は無く、新しい製品は「知らない」と答えた

2 つの条件の結果をまとめる。数はすべて、各条件 1 回の実行での値である。

条件 A(資料なし)条件 B(公式ページあり)
定義: 正しい1828
定義: 推測と断って答え、推測は正しい40
定義: 要点が抜けた10
定義: 知らないと答えた50
定義: 公式と矛盾00
名前(旧名がある 10 項目): 現在の名前410
名前: 旧名を使った30
名前: 答えなかった30
状態(採点した 24 項目): 正しい142
状態: Unknown1022
状態: 誤り00
確信度 high の件数(うち定義が正しい)8(8)2(2)
費用(記録された total_cost_usd の合計)0.643 ドル1.207 ドル

この実行で目立ったのは、A に「公式と矛盾」が 1 件も無かったことだ。28 項目中 18 項目は定義が正しく、4 項目(Agent Identity、Agent Registry、Agent Retrieval and Vector Search 1.0、Auth Manager)は推測だと断ったうえで、公式と合う内容を答えた。知らないと答えたのは Agent evaluation、Agent Gateway、Agents CLI、Antigravity、Skill Registry の 5 項目である。

要点が抜けたと判定した 1 項目は、Model Context Protocol (MCP) servers だった。公式の定義の中心は、Google の基盤の上で動く HTTP の端点を通じて、MCP のクライアントから Google と Google Cloud のサービスを使えるようにするリモートの MCP サーバー、という点にある。名前だけを見ると MCP サーバー一般の話に読めるので、取り違えやすい項目だ。

確信度は、AI が自分で付けた high・medium・low の目安であって、正しさの確率ではない。それでも、この実行では A が high を付けた 8 件はすべて定義が正しかった。B で high を付けたのは 2 件だけだった。費用は記録された total_cost_usd の合計で、B のほうが多いのは、入力にページの本文を含むためと考えられる。課金の扱いは使っているプランで変わるので、目安として見てほしい。

項目ごとの結果

条件 B の定義は 28 項目すべてが「正しい」だったので、表では A の定義と、両方の状態を並べる。状態の「採点しない」は、上で外した 4 項目である。試験ガイドの「(formerly …)」は「(旧 …)」と書いた。

#試験ガイドの表記A の定義A の状態B の状態
1Agent Development Kit (ADK)正しい公開中(正)公開中(正)
2Agent evaluation知らないUnknownUnknown
3Agent Gateway知らないUnknownUnknown
4Agent Identity推測と断った(正)UnknownUnknown
5Agent Registry推測と断った(正)UnknownUnknown
6Agent Retrieval and Vector Search 1.0推測と断った(正)UnknownUnknown
7Agent Runtime(旧 Agent Engine)正しいGA(正)Unknown
8Agent Search(旧 Vertex AI Search)正しいUnknownUnknown
9Agentic protocols (e.g., Agent2Agent [A2A], MCP)正しい公開中(採点しない)公開中(採点しない)
10Agents CLI in Agent Platform知らないUnknownUnknown
11Antigravity (CLI, SDK, App)知らないUnknownUnknown
12Auth Manager (OAuth 2.0)推測と断った(正)UnknownUnknown
13BigQuery正しいGA(正)Unknown
14Cloud Run正しいGA(正)Unknown
15Cloud SQL正しいGA(正)Unknown
16Cloud Storage正しいGA(正)Unknown
17Firestore正しいGA(正)Unknown
18Gemini Enterprise正しいGA(正)Unknown
19Gemini LLMs正しいUnknown(採点しない)Unknown(採点しない)
20Google Cloud Observability (Cloud Logging and Cloud Trace)正しいGA(正)Unknown
21Google Kubernetes Engine (GKE)正しいGA(正)Unknown
22Memorystore for Redis正しいGA(正)Unknown
23Model Armor正しいGA(正)Unknown
24Model Context Protocol (MCP) servers要点が抜けたUnknown(採点しない)Unknown(採点しない)
25Model Garden正しいGA(正)Unknown
26RAG Engine正しいGA(採点しない)GA(採点しない)
27Sensitive Data Protection正しいGA(正)Unknown
28Skill Registry知らないUnknownPreview(正)

状態が正しかったのは、なじみのあるサービスと ADK・Agent Runtime

A の状態が正しかった 14 項目は、BigQuery・Cloud Run・Cloud SQL・Cloud Storage・Firestore・GKE・Memorystore for Redis の基盤のサービスと、Gemini Enterprise・Google Cloud Observability・Model Armor・Model Garden・Sensitive Data Protection、それに ADK と Agent Runtime だった。このうち ADK を除く 13 項目は、正解の GA が「Pre-GA の表示が無い」ことからの推定である。状態を誤って答えた項目は無く、新しいエージェントの製品(Agent Gateway・Agent Registry・Agent Identity・Skill Registry など)は Unknown と答えた。

年表と見比べると、締切より前の出来事でも AI が知っているとは限らないことが分かる。Agents CLI の発表(2026 年 4 月 22 日)も、Skill Registry の公開プレビュー(2026 年 5 月 19 日)も締切の前だが、A はどちらも「知らない」と答えた。なぜ知らなかったのかは、この実行からは分からない。学ぶ側にとって大事なのは、AI が「知らない」と正直に答えた項目が、そのまま自分で公式資料を読むべき項目の一覧になるという点である。

試験ガイドの表記に旧名が添えてある Agent Runtime と Agent Search は、A でも定義が正しく、現在の名前で答えた。ただし、項目名そのものに「formerly Agent Engine」のような旧名が書いてあるので、AI が改称を知っていた証拠にはならない。

改称は知識の締切より前なのに、資料なしでは旧名で答えた

改称は知識の締切より前なのに、資料なしでは旧名で答えた

名前の結果を詳しく見る。旧名がある 10 項目のうち、A が現在の名前で答えたのは 4 項目、旧名を使ったのは 3 項目、名前を答えなかったのは 3 項目だった。旧名を使った 3 項目は次のとおりである。

  • Model Garden: 現在の名前の欄に、改称前の名前(本記事の書き方では旧 Vertex AI Model Garden)を、「旧」を付けずにそのまま書いた
  • RAG Engine: 現在の名前の欄に、改称前の名前(本記事の書き方では旧 Vertex AI RAG Engine)を、「旧」を付けずにそのまま書いた
  • Gemini LLMs: 定義の文で、Gemini を組み込む経路として、Gemini API と並べて基盤を改称前の名前(旧 Vertex AI)で挙げた

旧 Vertex AI からの改称は 2026 年 4 月 22 日で、知識の締切の 2026 年 6 月より前である。それでも資料を渡さないと、AI はこの 3 項目で旧 Vertex AI の名前を使った。理由はこの実行からは分からないが、学ぶ側の結論ははっきりしている。AI が古い名前で答えることを前提に、名前は自分で直す必要がある。条件 B では、同じ 10 項目がすべて現在の名前になった。

なお、A は旧名の欄に、正解表に無い名前もいくつか挙げた。それらは正解表の外なので採点しておらず、本記事でも正誤を書かない。

公式資料にも旧名が残っている

ただし、旧名で答えた AI を一律に誤りとは言い切れない。Google の公式資料そのものに、旧名が残っているからだ。2026 年 10 月 12 日に確かめた範囲では、次の 3 つがある。

  • Agent Runtime: API のリファレンスでのリソース名は、後方互換のために ReasoningEngine のままだ。改称の後の 2026 年 6 月 18 日のリリースノートにも、「Agent Engine」の上の ADK のエージェントという書き方が残る
  • Agent Search: API の名前は Discovery Engine のままで、文書の URL にも vertex-ai-search や generative-ai-app-builder が残る。サポートのページは、旧 Vertex AI Search を Agent Search に改称している途中で、内容を更新していると書く
  • Sensitive Data Protection: Cloud DLP は Sensitive Data Protection の一部になったが、API の名前は Cloud Data Loss Prevention API(DLP API)のままと公式が書く

名前の変更の表そのものにも、読みにくいところがある。RAG Engine の行は、変更の前と後に同じ「RAG Engine on Gemini Enterprise Agent Platform」を並べており、旧 Vertex AI RAG Engine という名前はリリースノートの側に出てくる。1 つの資料だけで旧名を確かめようとすると、取りこぼしが出る。

つまり、試験ガイドは新しい名前で書かれ、API や少し前の文書は古い名前で書かれている。学ぶ側は両方の名前を知っておく必要があり、そのための道具が後で載せる名前の対訳表だ。

資料なしの AI が旧名で答える理由は、この実行からは分からない。ただ、大規模言語モデルが何をどう学習しているかを一度自分で追っておくと、「知識の締切」という言葉の意味がつかみやすくなる。

¥3,267 (2026/09/22 14:36時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

公式ページを渡すと、定義と名前は揃い、状態は Unknown に寄った

公式ページを渡すと、定義と名前は揃い、状態は Unknown に寄った

条件 B では、定義が 28 項目すべてで正しく、名前も 10 項目すべてが現在の名前になった。資料を渡すだけで、A で知らないと答えた 5 項目にも、推測だと断った 4 項目にも、公式と合う定義が返ってきた。

一方、状態は採点した 24 項目のうち正しいのが 2 項目(ADK の公開中と、Skill Registry のプレビュー)だけで、残りの 22 項目は Unknown だった。誤りは 0 である。Unknown に寄った理由は、先に書いた Google Cloud の文書の作りにある。プレビューのページには冒頭に Pre-GA の表示が出るが、GA のページの冒頭にはそれに当たる表示が無い(RAG Engine のページのように、本文に地域ごとの GA/プレビューの表を持つページはある)。資料だけを根拠に、書かれていないことは Unknown とするよう指示したので、AI は GA のページを読んで「状態は書かれていない」と答えた。指示どおりの答えであり、誤りではない。

象徴的なのが Agent Runtime だ。A は GA と答えて正しかったのに、公式ページを渡した B では Unknown になった。資料を渡したことで、状態については答えが減ったことになる。ページの本文だけを取り出して AI に渡すと、ページの枠に出る Pre-GA の表示が落ちることもある。この実行の B の 1 回目がそうだった。

状態はリリースノートとページの表示で確かめる

状態は、AI の答えに頼らず自分で確かめる。手がかりは 2 つある。1 つはページの表示で、Pre-GA の表示があればプレビューだ。もう 1 つはリリースノートで、「Agent Gateway in General Availability」や「Agent Registry is generally available (GA)」のように、GA になったことを明記した項目がある。Agent Gateway と Agent Registry の GA(2026 年 6 月 18 日)、Skill Registry の公開プレビュー(2026 年 5 月 19 日)は、いずれもリリースノートに日付つきで出ている。

見るリリースノートが 1 つとは限らない点にも気をつけたい。Agent Identity の管理用の API は、Agent Platform のリリースノートには 2026 年 6 月 18 日のプレビューの項目しか無く、2026 年 8 月 22 日の GA は IAM のリリースノートに出ている。Auth Manager の GA も、IAM のリリースノートの同じ項目にある。

ただし、長く提供されているサービスは、正解表を作ったときにも GA と明記した原文が見当たらないものが多かった。その場合は、ページに Pre-GA の表示が無いことを手がかりにするしかない。これは GA の告知を確かめたことにはならず、推定にとどまる。本記事の正解表でも、「状態の書き方」の節で挙げた 16 項目はこの推定による。

さらに、1 つの製品の中で状態が分かれている例がある。2026 年 10 月時点の主な例を挙げる。

  • Agent Registry: GA。ただし単独のスキルの登録はプレビュー
  • Agent Runtime: GA。ただし A2A でマルチエージェントを組む節はプレビュー
  • Agent Gateway: GA。Cloud Trace との連携は 2026 年 9 月 30 日からプレビュー
  • RAG Engine: us-central1(アイオワ)は許可リストつきの GA、asia-northeast1(東京)はプレビュー
  • Google Cloud の MCP サーバー: 製品ごとに GA とプレビューが混在する。Agent Platform のリモート MCP サーバーは 2026 年 4 月 22 日に GA

AI が「Agent Registry はプレビュー」と製品全体の状態として答えたら、それは誤りになる。「GA」とだけ答えても、単独のスキルの登録がプレビューであることは抜け落ちる。状態を一語で覚えるのではなく、「製品は GA、この機能はプレビュー」と分けて覚えるのがよい。

名前の対訳表 — 旧名から現在の名前へ

名前の対訳表 — 旧名から現在の名前へ

照合の結果から、旧名と現在の名前の対訳表を作った。載せたのは正解表で旧名を確かめた名前だけである。Google の日本語の文書も製品名を英語のまま残しており、そのページには AI 翻訳である旨の注記がある。そこで製品名は英語のままにした。「何をするものか」の列は、公式の一文の定義を当サイトが訳したものだ。

試験ガイドの表記旧名(古い資料に出る名前)現在の名前(長い形)名前が変わった時期公式資料に残る旧名何をするものか(当サイトの訳)
Agent Platform(本文の語)旧 Vertex AI(短い形)、旧 Vertex AI Platform(長い形)Agent Platform(短い形)、Gemini Enterprise Agent Platform(長い形)2026 年 4 月 22 日—企業向けの AI エージェントとモデルを使う仕組みを作り、デプロイし、統制し、最適化する統合プラットフォーム
Agent Runtime(旧 Agent Engine)旧 Vertex AI Agent Engine、旧 Agent EngineAgent Runtime on Gemini Enterprise Agent Platform2026 年 4 月 22 日API のリソース名 ReasoningEngineエージェントのアプリケーションをデプロイし、運用し、規模を広げるためのフルマネージドの実行環境
Agent Search(旧 Vertex AI Search)旧 Vertex AI SearchAgent Search on Gemini Enterprise Agent Platform2026 年 4 月 22 日Discovery Engine API公開のウェブサイトやモバイルアプリに、AI を使った検索とレコメンドを組み込む
Agent Retrieval and Vector Search 1.0旧 Vertex AI Vector Search 2.0、旧 Vector Search 2.0Agent Retrieval on Gemini Enterprise Agent Platform2026 年 4 月 22 日—自分で調整するフルマネージドの AI 向け検索エンジン。インデックスではなくデータオブジェクトのコレクションを単位に扱う
同上(1.0 の側)旧 Vertex AI Vector SearchVector Search on Gemini Enterprise Agent Platform2026 年 4 月 22 日—Google Research の技術をもとにしたベクトル検索エンジン
Model Garden旧 Vertex AI Model GardenGemini Enterprise Agent Platform Model Garden2026 年 4 月 22 日—Google とパートナーのモデルや資産を探し、試し、調整し、デプロイするためのライブラリ
RAG Engine旧 Vertex AI RAG EngineRAG Engine on Gemini Enterprise Agent Platform2026 年 4 月 22 日—検索拡張生成(RAG)を受け持つ Agent Platform の部品
Agent evaluation に関わる評価サービス(試験ガイド 4.1 は Agent Platform Gen AI evaluation service)Gen AI evaluation service on Vertex AI(旧名)資料で 3 通りに割れる(前の節)2026 年 4 月 22 日—モデルの評価のサービス。エージェントの評価(Agent evaluation)とは別の文書で説明されている
Gemini Enterprise旧 Google AgentspaceGemini Enterprise2025 年 10 月 9 日—社内の検索、AI アシスタント、エージェントのプラットフォームを兼ねる業務向けの製品
Sensitive Data Protection旧 Cloud DLP(Cloud Data Loss Prevention)Sensitive Data Protection(Cloud DLP を含む)確かめていないDLP API機密データの検査・分類・匿名化のためのプラットフォーム

表を使うときの注意を、いくつか補っておく。

まず、「Vector Search 1.0」は旧名ではない。Agent Retrieval の旧名が Vector Search 2.0 で、1.0 は今も提供されている旧版の呼び名である。2 つは扱う単位が違い、1.0 から Agent Retrieval へ移るための手順も公式に用意されている。

次に、Google Cloud Observability(Cloud Logging と Cloud Trace)は表に入れていない。旧名を書いた公式の原文が取れなかったからだ。Sensitive Data Protection の改称の時期も、日付を確かめていないので書いていない。また、Gemini Enterprise の行の改称は 2025 年で、ほかの行の 2026 年 4 月の改称とは別の出来事である。Gemini Enterprise と Gemini Enterprise Agent Platform を取り違えないよう、表でも別の行にした。

モデルの名前は改称ではないが、世代が替わる点で同じ注意が要る。2026 年 10 月 12 日時点で、Agent Platform の GA のモデルの一覧には Gemini 3.8 Flash があり、Gemini 3.1 Pro はプレビューの一覧にある。gemini-2.5-pro・gemini-2.5-flash・gemini-2.5-flash-lite の 3 モデルは、本記事の公開日の 2026 年 10 月 20 日に退役する。資料なしの AI が Gemini 2.5 を今のおすすめとして挙げたら、それは古い答えだ。

AI に聞く前に公式資料を渡す — 照合の結果から組む学び方

AI に聞く前に公式資料を渡す — 照合の結果から組む学び方

照合の結果を、Agentic Architect の出題範囲を学ぶ手順に置き直す。資料を渡してから AI に聞くという順序は、G検定とは何を証明する資格なのか — 現在地の数字と、AI で学ぶ40日の全体設計(2026-09-28 公開) で、AI を使った学び方の最初に「取込」を置いたのと同じ考え方である。違うのは、この資格では範囲の資料そのものが新しく、名前も状態も動いている点だ。

1. 項目ごとに公式ページを集めて AI に渡す

条件 B では、その項目の公式ページを添えるだけで、定義は 28 項目、名前は 10 項目がすべて公式と合った。末尾の参照に、照合に使った公式ページの主なものを並べてある。ページは英語を正とし、日本語のページは AI 翻訳であることを踏まえて読む。

渡すときは、「資料だけを根拠に、書かれていないことは Unknown と答える」という指示を一緒に書く。この実行の B は、その指示どおり状態を推測で埋めず、状態の誤りは 0 だった。本記事の実行では、1 ページを 15,000 字までに切って渡した。長いページを切って渡すときは、どこまで渡したかを自分で控えておく。

2. 名前の対訳表を手元に置く

前の節の対訳表を出発点に、自分で読んだ資料に出てきた名前を足していく。とくに、API の名前(ReasoningEngine、Discovery Engine、DLP API)は試験ガイドの名前と一致しないので、表の右の列に控えておくと、API のリファレンスを読むときに迷わない。

試験ガイドは英語版しか無く、Google の日本語の文書も製品名を英語のまま書く。製品名を無理に日本語に訳さず、英語の名前と日本語の説明を対にして覚えるほうが、試験ガイドと公式文書の両方に通じる。

3. 状態は AI に聞かず、リリースノートとページの表示で確かめる

この実行では、資料なしの A は状態を誤らなかったが、新しいエージェントの製品は Unknown だった。資料ありの B は、GA のページから状態を読み取れなかった。どちらの条件でも、状態は AI の答えで決められない。

状態は、リリースノートの GA やプレビューの告知と、ページの Pre-GA の表示で確かめる。確かめた日付も一緒に控える。状態は動くので、「2026 年 10 月時点で GA」のように時点つきで覚えておけば、一般受験が始まった後に見直すときにも役に立つ。

4. AI が「知らない」と答えた項目から読む

資料なしの A で、知らないと答えた 5 項目と推測だと断った 4 項目は、この実行で AI の手助けが弱かった項目である。ここは AI に説明させる前に、公式の一文の定義を自分で読むところから始めたい。それぞれの公式の定義を、当サイトの訳で短く書いておく。

  • Agent Gateway: Agent Platform で方針を強制する中心の部品で、エージェントのやり取りすべての出入り口になる。明示的な IAM の方針で許可しない限り、既定ではすべての接続を遮断する
  • Agent Identity: SPIFFE の標準にもとづく、暗号で裏付けられた身元をエージェントごとに与える。サービスアカウントと違い、既定では複数のワークロードで共有されず、なりすましもできない
  • Agent Registry: Agent Platform の中で、エージェント、ツール、MCP サーバーを一か所で管理する目録の役割を持つ
  • Auth Manager: 正式には Agent Identity auth manager。資格情報の保管庫と認証の仲介役として、エージェントが外部のツールへ認証する手間を減らす。ユーザーの同意やトークンの更新を含む OAuth 2.0 の手順を肩代わりする
  • Skill Registry: エージェントのスキルを管理する、安全で非公開の、遅延の小さい保管場所。2026 年 10 月時点でプレビュー
  • Agents CLI: コーディングエージェントそのものではなく、コーディングエージェントが ADK のエージェントを作り、評価し、Google Cloud にデプロイするための CLI とスキルを与える。組み合わせる道具の例として、公式文書は Gemini CLI、Claude Code、Codex を挙げる
  • Antigravity: デスクトップの Antigravity 2.0、端末で使う CLI、Python の SDK、IDE の 4 つの面を持ち、ほかに既存のエディター向けの IDE 拡張がある。推論のモデルには Gemini のほかに Claude Sonnet 5.5 なども一覧にあり、使えるかどうかはプランで決まる
  • Agent Retrieval と Vector Search 1.0: 上の対訳表の 2 行のとおり
  • Agent evaluation: エージェントの性能・安全性・品質を測って改善する。ADK のエージェントは手元でも評価できると公式が書く

知識の締切の後の変化も、自分で足す。MCP(Model Context Protocol)は Anthropic が作り、2025 年 12 月に Linux Foundation の Agentic AI Foundation に寄贈したオープンなプロトコルで、2026-07-28 版でステートレスなプロトコルに変わり、Google Cloud のリモート MCP サーバーもこの版に対応している。A2A(Agent2Agent)は Google が始め、Linux Foundation に寄贈したオープンな規格で、1.0 系がリリースされている。Agent Registry は A2A の 1.0 と 0.3 の両方を扱う。どちらの規格も特定の会社の道具に限ったものではないので、試験ガイドの Agentic protocols は、規格としての役割から理解しておく。

準備の全体の計画は、冒頭で挙げた全体設計の記事にまとめてある。Google Cloud 認定が 3 つのレベルに分かれていることなど、認定全体の見取り図は Google Cloud 認定 入門 2026 — AWSの次に学ぶクラウドと認定ロードマップ(2026-06-22 公開) で扱った。

A2A と MCP を規格としての役割から理解するには、実際に ADK でエージェントをつなぐ設計を見るのが早い。A2A と ADK でマルチエージェントを組む次の一冊は、第3領域の準備にもそのまま使える。

この実測で言えないこと

この実測で言えないこと

結果を読むときの限界を、まとめて書いておく。

  • 各条件 1 回の実行: 28 項目を 2 つの条件で 1 回ずつ聞いただけである。同じ質問を繰り返したときに答えがどれだけ揺れるかは測っていない。数はすべて「この実行ではこうだった」という値で、一般化できるものではない
  • モデルは 1 つ、構成は最小: claude-sonnet-5-5 を、ツールも検索も使えない構成で動かした。ほかのモデルや、ウェブ検索を使える構成では試していない
  • 聞き方は 1 通り: 試験ガイドの表記だけを渡し、決まった形の JSON で答えさせた。説明を付けて聞いた場合や、会話の中で聞いた場合は試していない
  • 定義の判定は公式の一文との読み比べ: 境目の答えは、読み比べ方によって分類が変わりうる。また、公式資料に見当たらないだけの説明を「矛盾」とはしていない
  • 判定したのも AI: 定義の判定は、当サイトの制作に使っている AI(Claude)が正解表と読み比べて行い、事後の確認でも同じ会社の AI の別の実行が 56 件を見直した。人や他社のモデルでは照合していない。答えた側(Claude Sonnet 5.5)と同じ会社のモデルが判定した形になる
  • 状態の正解の多くは、Pre-GA の表示が無いことからの推定: 採点した 24 項目のうち 16 項目がそうで、GA と明記した告知で確かめたのは Agent Gateway・Agent Registry・Agent Identity・Auth Manager の 4 項目である。A が状態を正しく答えた 14 項目のうち 13 項目は、この推定の GA と一致したものだ。状態は 2026 年 10 月 12 日時点のもので、この先も変わる
  • B の Unknown は指示とページの作りの結果: AI が状態を知らないことを示すものではない
  • 確信度は正しさの確率ではない: AI が自分で付けた目安で、この実行で high が当たっていたことは、次も当たる保証にならない
  • 試験の内容とは関係しない: 当サイトは受験しておらず、本記事は出題の傾向を示すものではない。どの製品がどれだけ問われるかは分からない
  • 費用はこの実行の記録: 課金の扱いはプランで変わる

まとめ — Agentic Architect の出題範囲は、公式資料を渡してから AI に聞く

まとめ — Agentic Architect の出題範囲は、公式資料を渡してから AI に聞く
  • 試験ガイドの対象ツールは 28 項目で、2026 年 4 月 22 日に Vertex AI(現 Agent Platform)の製品名が改められた後の名前で書かれている。試験ガイドが旧名を添えているのは Agent Runtime と Agent Search の 2 つだけだ
  • 資料なしで聞いた条件 A では、この実行で定義が公式と矛盾した項目は 0、正しかったのは 28 項目中 18 項目だった。新しいエージェントの製品は「知らない」と答えるか、推測だと断った
  • 改称は知識の締切(2026 年 6 月)より前なのに、A は Model Garden と RAG Engine を旧 Vertex AI の名前で答えた。ただし公式資料にも ReasoningEngine や DLP API のような旧名が残るので、両方の名前を知っておく必要がある
  • 公式ページを添えた条件 B では、定義が 28 項目、名前が 10 項目すべてで正しくなった。状態は採点した 24 項目中 22 項目が Unknown で、GA のページに「GA」と書かれていないことが理由だった
  • 状態は AI に任せず、リリースノートとページの Pre-GA の表示で、時点つきで確かめる

Agentic Architect の出題範囲は、名前も状態も動いている途中にある。AI に説明させる前に公式ページを渡し、名前は対訳表で旧名と結び、状態は自分でリリースノートを読む。この実行の条件 B のように、公式資料を渡してから聞けば、AI の答えを公式の定義と名前に合わせやすくなる。一般受験の申込が始まる前に、まず 28 項目の公式ページを手元にそろえるところから始めたい。

参照

ブラウザだけでできる本格的なAI画像生成【ConoHa AI Canvas】
ABOUT ME
swiftwand
swiftwand
AIを使って、毎日の生活をもっと快適にするアイデアや将来像を発信しています。 初心者にもわかりやすく、すぐに取り入れられる実践的な情報をお届けします。 Sharing ideas and visions for a better daily life with AI. Practical tips that anyone can start using right away.
記事URLをコピーしました